2 金比羅名所図にある多度津湊
 
 金比羅名所図という古い本に、多度津湊のことを次のように書いてある。昔の多度津の湊はこのように國内に知られていたのだろう。

多度津湊  (原文による)

丸亀の船着より一里余り西にあり。是より金比羅山へ参詣の行程三里。善通寺へ一里半。多度郡の津なるが故に号す。此の津は丸亀に続いての繁昌の地なり。原来波塘の構えよく、入船の便利よきが故に湊に泊る船夥しく、近辺には船宿、旅駕屋建てつづき、或は岸に上酒、煮売の出店、饂飩、蕎麦の担売、甘酒、餅菓子など商う者、往来絶ゆることなし。其余、諸商人、船大工等ありて、平時賑わし。且又、西国筋、往還りの諸船の内、金比羅参詣なさんとする徒は此処に着船して、善通寺を拝し、象頭山に登る。その都合よきを以って此処に船を待たせ、参詣するもの多し。

 
金比羅参詣名所図會に描かれた多度津湊

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