5 猿まわし
 
 これは、生きた小猿をよく飼い馴らして、綱渡りや、踊りなど色々な芸を仕込んでから、そのお猿を肩に乗せ、色々な芸につかう。道具や太鼓などをかついで町から町へ、村から村へと、渡り歩く。そして適当な広場などで、客を集めてから、猿に綱渡りや、輪抜け、踊りなどを次々とやらせ、お終まいに、猿が帽子や、お盆を持って、見物人から、いくらかづつお金を入れて貰う。お金を貰うと、頭を下げてお礼するような格構をする。まことに愛嬌のあるものであった。
また、これと同じように、旅の道化役者、皿まわしなどがよく来ていたが、時代の波は、彼等にも迫って来たのであろう。
今は、全く見ることが出来ない。昔なつかしい思い出の一つである。

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