これから書く俚謡とか、わらべ唄などは、私の知っているもの、聞いたものだけで、ほんの一部分に過ぎない。文中、聞き違え、思い違も多いと思うが、これは私の精にしないで今の若い人達によって、修正したり、本項末尾に余白も置いてあるので、充分に訂正、補筆していただきたいと思う。
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多度津の殿さん お城はいらない。(多度津一円)
多度津繁昌と港を築(つ)いた。 ×××××
林、金持ち、山地は地持ち、奥の兼はん、娘もち(白方・娘七人あった)
しらめ(虱)がわいたか海岸寺、じょうに、わいたか海岸寺
ほう木で掃こうか宝光寺。ブツブツ殺そか佛母院(ぶつもいん)
言うてくれるな医王院 (白方にある寺を全部入れておる)
西屋金持ち、高城地持ち、下の嘉エ門、娘持ち (見立地方)
俗謡
高い山から谷底見れば、瓜や なすびの花ざかり
ハリワイドンドン コリワイドンドン
権兵衛が種蒔きゃ 鳥がほじる。 三度に一度は追わずになるまい
ズンベラベラ
笹や笹、笹はいらぬか、すす竹を、大高源吾は橋の上 あした待たるる宝船
いやだ いやだよ、ハイカラさんはいやだ。 頭のてっぺに、さざえのつぼやき
ナンテ マガ イインデショウ
汽車はだんだん進行する。ふき出す煙が、真黒けのけ
オヤまっくろけのケ
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