8 すずめとかもめ  (佐柳島)

 むかし、すずめとかもめは、二人のきょうだいであったそうな。
そのおやがびょうきになって、しにそうになったので、きんじょの人がはしって、さきにちかいほうの、すずめのうちへいったら、そのとき、すずめは、はたをカタンカタンと、おっていたが、しんぱいのあまり、しごとをしていた白い糸をくびにかけていたこともわすれて、すぐにとんでいったので、おやのしにめにあえた。
 それからすずめのくびのところに、今でも白い「わ」がかかっているという。
 一方、かもめのほうも、おやがしにそうなというしらせをきいてから、ソロソロおしろいをぬったり、かみをゆうたりして、大へんきれいにしてから、おみまいにいったが、とうとう、おやのしにめにあえなかった。そのばちで、かもめは、日に三べん、なま水をはいて、今でもおなかを、すかしているそうな。
すずめのほうは、神さまが、お米をたべたり、すきなむしをとってたべてもええといわれたので、いつもはら一ぱいじゃそうな。
   もうシャン、シャン


 
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