11 堀江弘浜八幡神社  (旧社格村社)
 

 堀江部落の北部、海岸線沿いに広大な神域を持ち、数多くの老松が高く聳えているところ、心の故郷ともいうべき、弘浜八幡神社がある。
 このお社は、道隆寺第十二世の祐禅和尚の代、勅願によって八幡大神を五ヶ所に勧請したときのうち、その一社である。
毎年のお祭り、その他の行事については別に記したので、ここでは昔の多度津のお殿さまの時代のことに触れて見ようと思う。
 もともと、昔はお寺さん(北鴨の明王院)が多度津藩の寺や神社などを管理(元締め)していた。この範囲は二郷十五ヶ村にも亘る広い地域で西は詫間町の長壽院、南は神田、上ノ村辺までである。したがって、この弘浜八幡宮も明王院、その下寺である堀江の観音院さんが支配する別当職を掌って、ここら周辺の寺や社の祭祀、奉仕をしていたのである。本寺、明王院のことは別に記すが、ここでは、直接、観音院と、この八幡さんについて述べようと思う。主として古文書の、観音院藏の村々諸社、年中行事覚書によると、次のような、今は想像も出来ないようなことが見えてくる

  
            弘浜八幡宮

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