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2015/02/25更新



　京都在住の北村さんから、半世紀以前の多度津の駅構内や工機部の古い写真をたくさん送っていただきました。
　四国鉄道発祥の地である多度津駅は予讃線、土讃線の分岐駅でもあり、広い駅構内には登録有形文化財に指定されている給水塔や転車台も残っています。また、国鉄時代の多度津工場は、地元の人は工機部と呼んでいましたが、これもJR四国所有唯一の車両工場として健在です。
　当時、鉄道といえば蒸気機関車の時代でしたが、四国ではディーゼル機関車や気動車の実用化が進み、昭和45年（1970年）にはSLは全廃されました。
　丁度SLが消え去ろうとしていた時期ですから、SLが元気に煙を吐いている一方で、工機部ではSLの保守と同時に解体作業も行われていたことと思います。
　送られてきた写真には、活躍する一方で廃車が決まり、解体を待つSLやその解体作業の様子を表す貴重な写真もあります。ここではその一部をご紹介いたします。
　なお、以前に送られてきた50年前の多度津駅構内の風景写真についてはこちらからご覧下さい。
　
昭和37年（1962年）の多度津駅。懐かしいなあ。

 （謝辞）蒸気機関車の説明には機関車データベースから引用させていただきました。


昭和37年（1962年）　78630
形式8620 車体番号78630 （1924年製造、1965年廃車）8620形は主に四国で戦前から使用されたSL
昭和37年（1962年）C11 76
C11 76 (1935年製造、1962年多度津区、1966年廃車）
昭和39年（1964年）C58 9
C58 9（1938年製造　1968年廃車）
昭和37年（1962年）C58 104
C58 104（1939年製造、1962年多度津区、1970年廃車）
昭和37年（1962年）　C58 254
C58 254（1940年製造、1947年多度津区、1968年廃車）
1953年両陛下四国国体（第８回）行幸お召し列車（高松〜松山間）を牽引した
準急　南風　昭和37年５月
踏切と警手　昭和37年５月　土讃線が合流するところのようですがこんな細い踏切だったかなあ。
準急　いしづち　（小松島港〜松山）昭和39年
急行　浦戸　（高松〜高知）昭和39年 急行　道後　（高松〜松山）昭和39年
　
キハ01形　レールバス　昭和39年
国鉄が昭和29年より製造した小型気動車（レールバス）です（ウォキペディア）。
チキ1000形貨車　長さ12.8m、35t積の貨車で、後に連結されたクレーン車のブームを載せています。昭和39年
多度津駅構内　上り方向　昭和44年
多度津駅構内　下り方向　昭和44年
多度津駅構内　昭和44年
多度津駅構内　昭和44年
多度津駅構内　昭和44年　廃車になり解体を待つ蒸気機関車。　ナンバープレートが外されています。
多度津駅構内　昭和44年　廃車になり解体を待つC58 256。　ナンバープレートが外されて、手書き？
(1940年製造、1947年多度津区、1969年廃車）
多度津駅構内　昭和44年　廃車になり解体を待つC58 336。
（1943年製造、1969年廃車）
多度津駅構内　昭和44年　廃車になり解体を待つC58 243。
（1940年製造、1947年多度津区、1969年廃車）
四国鉄道発祥の地　モニュメント　昭和44年　 四国鉄道発祥の地
建設された直後のようです






　
多度津駅前広場に保存されている8020形蒸気機関車
平成26年８月　
　明治２２年５月２３日、讃岐鉄道株式会社が多度津を起点に丸亀ー琴平間（１５．５キロ）で営業をはじめたのが四国鉄道のはじまりです。そのころの多度津駅は、この地点（仲多度郡多度津町大通り四国鉄道病院多度津分室）でした。
　その後、明治３７年１２月、山陽鉄道が買収、同３９年に国有鉄道になりました。大正２年１２月には、多度津駅を予讃線と土讃線分岐駅として現在の位置に新築、旧駅は同８年に多度津町が買いうけて、いまも役場庁舎として使っています。
　四国鉄道発祥の地ーーそのむかしは、讃岐随一の交通文化の中心地として栄え、大正２年には、文豪志賀直哉の小説「暗夜行路」の主人公謙作も、尾道から船で多度津に上陸、ここから汽車に乗って金刀比羅参りをしています。
　ここに展示してある車輪は、昭和１０年から昭和４２年ごろまで、四国の山野をかけめぐった、おなじみの８６２０形蒸気機関車の動輪です。四国鉄道開業８０周年に際して、永久保存をはかり、県民の皆さんとともに在りし日の姿を偲びたいと思います。
　　　　　　昭和４４年５月２０日
　　　　　　　日本国有鉄道四国支社


昭和44年　多度津工場車輪の切削
昭和44年　多度津工場車輪の切削
昭和44年　多度津工場
昭和44年　多度津工場
昭和44年　多度津工場にて解体中
昭和44年　多度津工場にて解体中
昭和44年　多度津工場にて解体中

半世紀前の多度津のスライドショーをダウンロードできます（132.8MB）



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