2 多度津の少林寺拳法
 
少林寺拳法道場
  多度津町のホームページより

 県立桃陵公園南麓に写真のような堂々とした建物がある。ここが少林寺拳法の大修業道場である。この少林寺拳法の起りは、遠くインドから中国に伝わり、禅門の行として発生したと伝えられる。
易、筋、行の別名である義和拳と白蓮拳を基にして、永らく中国で研究していた、宗道臣(中野道臣)が昭和21年、多度津町へ持ち帰えり、自ら単立金剛禅総本山少林寺を浜ノ町に開いた。昭和31年4月に、日本少林寺武道専門学校とした。
 この拳法は、精神修行と相俟って、武技を練るのであるが、あくまで自衛ということに主点が置かれていることは、他の武道と違っている。

 今、上図の大道場では、全国各大学の拳法部をはじめ、中小学生、勿論女子学生もいるし、それに陸上自衛隊の人々、数百人が、毎日猛練習に励んでいる。遠く、北海道、西は九州辺の各大学からも来町、合宿などして、熱心に練成している。服装は一寸柔道衣に似て、往復の途次、列車乗込みなどは、いつも隊伍整然として実に立派である。挨拶などは、合掌による一種敬虔なものである。人間が皆んなこのような気持を持っていたらと思う。

 この総本山本部では、毎年全国大会や全国指導者会が、この大道場で開催され、国鉄多度津駅前には、テント張りの案内所まで開設される。また、毎年夏休み頃ともなると、各大学の拳法部の学生の、稽古衣にゴム草履姿が町中に見られる。

 この少林寺拳法の秘技を公開したり、これを採り入れた映画や、TVの放送は多数ある。そのうちの一部は、NHKテレビ放送・黒百合城の兄弟・風流あじろ笠(村上元三作)・天保六道銭など多数あり。NHKTV「私の秘密」・毎日TV「私はNO1」で公開披露して多度津の少林寺拳法の名声を世界にひろめた。

写真・これは有段者の妙技ぶりである。

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