5 多度津魚市場の始まりは藩営
 
 現在、魚市場の前身ともいうべきものは、記録によると、1769年11月に多度津藩が直営として、「魚役所」が設けられた。ここでは「納戸役」今の課でいえば会計をする士がいて、その日の商い高により「うん上(じょう)金」を取り立てる役所が、西浜の旧魚場附近にあった。
今も松の木が2・3本残っている辺という。
 この制度は、明治初年に入ってもまだ続いていた。この市場収入のお金は、元の士族が態々、東京に転居している、元のお殿さんの処まで持参していた記録が、家中元士族・富井さん宅に残されている。
 その後、時代が変って、民営となり、爾来幾雪霜を経て、現在は築港埠頭に堂々たる最新式の冷凍機まで設備した建物がある。

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