3 二十日大師(はつか大師) (北鴨・多度津・堀江)
 

 昔、と言ってもそう古いことでない。然しまだ電灯のない時のことである。私の記憶では、大正初年位と思う。北鴨のお大師さんの二十日の夜、大還(おおかん、丸亀道のこと)から多度津へ、お燈明(石油ランプの燈明)がづっと続いて点けられていたので、その当時は、この「お二十日」の晩は道々が明かるかった。
 したがって、この献灯があるだけに、お詣りする人も多かった。そして夜でも、北鴨のお大師さんは、二十日の晩は賑っていたものである。


ちらし寿司多度津町立資料館在郷風土記もくじ前へ次へ
inserted by FC2 system