11 田の草取り、虫送りの行事
 

 田植え後の手入れがこれまた一苦労。一番草、二番草、三番草、止め草などと稱して暑い最中、田の草を一本一本引き抜く。また草取車を押して泥の中に草を深く埋め込む等、何れにしても辛い仕事で、現在のように除草剤の撒布や、農薬の無った頃での話、この田の草取りに害虫のついた稲苗を見付けて、それを束にして、笹竹にくくりつけて、子供達はこれを肩にし、鐘や太鼓を叩き乍ら田んぼの畦を走り廻ってから、堀江の子は八幡波戸、新町の方は天神波戸から、この笹竹を海に流す。帰えると大人の世話役からお菓子などを呉れた。


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