7 北鴨のお大師さん | ||||||
四国八十八ヶ所霊場第七十七番札所 大本山桑多山明王院道隆寺 多度津町の東、北鴨部落の北にある大きいお寺が、鴨のお大師さんと稱せられ、真言宗である。 この寺に残っている「温故記」によると、元明天皇のとき、道隆公の桑園の中に、周り一丈五尺の大木があった。ある夜、夢告げによって、この木を切って、薬師の小像を作り安置していた。その後、弘法大師ご自作の薬師大像に、この道隆公の作られた小像を、大像の胸中の納めて、(これをハラゴモリという)本尊としたと伝えられている。 開祖といわれる道隆公の墓は、多度津に三基あって、何れも苔蒸していて、定かでない。一つは、この寺の院内、薬師堂の裏手、一つは堀江即往寺の裏手、一つは近年の建立になるが同寺の前、笠井氏宅の隅庭に自費で碑を建てている。 なお道隆寺には、星曼荼羅(ほしまんだら)絹本一幅、温故記和本壱冊、五大尊像画像(弘法大師御筆)、五大尊木像(智証大師御作)、文殊画像(牧渓筆)その他、多数の什宝器が現存され、何れも国・県・町の指定文化財である。
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