第二目  口伝え・言い伝え

1 堀江のタグリ神さん
 
 堀江部落の中程に、小さい祠がある。才の木神社で、祭神は猿田彦神であるが、村人は常に、タグリ神さんと言っている。
 この神さんにお願いすると「タグリ」「せき」が癒ると昔から言い傳えられている。
タグるのが癒ると、お礼に「ぞうり」一足を奉納することに決っていた。
中にはお願いするとき、半紙八つ切にした小さい紙幟を作って、祠の横のところへ突きさしていた。
ここ数年前までは、祠の横に大きい「もくの木」があって、この木の枝に、お礼詣りの「ぞうり」が何足も、つるしてあった。


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